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インプラント

インプラントとガイドサージェリー

2023年3月19日

今回は前回に引き続きインプラント治療においてのガイドサージェリーについて話をしたいと思います。

さて前回インプラント治療をする上で、CT検査をすることの大切さ、重要性を話しています。そして3Dスキャナカメラを用いた口腔内検査も大切であるということをお伝えしました。そしてこれらのデータを専用のコンピューターソフトを用いて画像診断していくことが正確なインプラント手術を行うという話をしました。ここまでの話はいわば行って見れば、かなり正確な地図情報を持っているという話です。

そしてさらにこれらの3Dの特殊なデータを用いてすごいことができるのです。それがガイドサージェリーというものです。

ガイドサージェリーとは?

もしあなたが今から電動ノコギリで木を切ってください、そして長さ10ミリまで切って止めてくださいと言われたらどうでしょうか。おそらく鉛筆などでまず10ミリ書いてその作業をするのではないでしょうか。

逆にその鉛筆線を書かずに大体10ミリここまでだろうと思って勘で電動ノコギリで削るとそれはもしかしたら8ミリかもしれない13ミリまで削っているかもしれないですよね。インプラントの手術は骨の中に作業のバーを入れて削っていくわけですがこの正確な深さや角度等をガイドする道具を事前に作ることができるわけです。このガイドに合わせて手術部位を削るのでほぼぴったりの深さまで削ることが可能なのです。また角度も正確で右にも左にも曲がらず予定の方向へぴったりと進んでいくしかないです。

例えばあなたがカッターナイフで紙を切る際に定規などを当ててガイドしてまっすぐ切るということをしたことがあるのではないでしょうか。ただ定規にさえ寄せてカッターを動かしていけば確実にまっすぐな線が切れますよね。簡単に言うとこれと同じ原理です。

日本には職人技という言葉がありますが、確かに私たち医療従事者は常に自らの腕の研鑽を積み、より正確な手の動きを再現できるような手練となれば何もガイドなしでもそのように正確に動くのです。

しかしどんなに手練になったとしてもこのサージェリーガイドがあれば、かなり安心して正確な手術ができるのです。実際のオペ中には口の中の奥など非常に見にくかったり、あるいは手が入りにくかったりするような場所にも処置を行うわけです。その際にガイドがあることによって確実に正しい方向へ切削器具を移動させることができます。

またしっかりライトを当てているのですがやはり見えにくいところもあるわけです。ですので仮にライトがあまり当たらず暗かったとしてもガイドでどこまで進めば良いのかが手の感触ではっきりとわかるのでとても安全なのです。

そしてこのようなガイドを使うことによって、手術時間も短くなります。ガイドを作る前に先ほど話したCTデータや3Dスキャナ口腔内データをもとに治療計画をしっかりと立てていますのでその時点でどこにどの角度でどのようなものを入れるのかということを綿密に計画しています。そこには時間を十分に割いても患者さんの手術時間が長くなるわけではありません。患者さんが口を開けてずっと待っているわけではありません。手術前に十分に準備として時間をかけるわけです。

そして手術のときにはガイドではっきりと場所が分かっていますのでそこを一気に治療が進むことができるわけです。手術時間の短縮が、それは言って見れば出血している時間を短くすることができるということなのでもちろん安全です。そして痛みや腫れが少なくなるということなのです。

ガイドには弱点もある

今までガイドの利点をたくさん話していきましたが、もちろん弱点もあるわけです、それに関して少しばかりさらに追加してお話をしたいと思います。

どんな手術、医療技術も100%という事はありません。ガイドを使ってもそもそも誤差というものは必ず存在します。例えばほんの少しCT検査をする際に患者さんが動いてしまったなど。ちなみに3Dスキャナ検査は患者さんが多少動いても実はほぼ誤差は出ません。

このような事前審査で十分に安全で確実であると判断していても実際には手術をしてみたら骨の状態が思ったよりも悪かったとか、あるいは隣の歯自体がもうぐらぐらしていて安定感が悪く、ガイドに多少誤差が出てしまうなど、やはり人間なのでいろんなことが起きるわけです。

そういう意味でガイドを使うことによってかなり安全で確実で正確な手術ができる事は間違いないのですが、それでも念には念を入れて誤差がもしかしたら起きるかもしれないということを想定して行っています。具体的には深さ的な部分において2ミリの誤差を想定していますこの2ミリという数字はかなり安全域を取るための大きな数字です。一方左右差等の誤差に関してはやはり2ミリ程度を見ていますが実際にはそのような大きな誤差が出てしまっては全く話にならないという状況が起きるので、実際に起きる場合はおそらく0.2ミリ程度だと考えていますが、それらの誤差は手術で骨を埋めたり様々な技術によってリカバリーすることが可能である範囲です。

またこのような数字的な誤差でうまくいかないというよりは、患者様がタバコをたくさん吸ってしまったなど他の要因で、後々うまくいかなくなることがあったりします。

まとめ

このサージェリーガイドはほとんどの場合かなり正確な手術を可能にする道具です。しかし我々医療人はそれを100%過信することなく、十分に活用するということです。という事は万が一サージェリーガイドがうまく利用できなかったとしても自分の手練れ、テクニックでうまく手術ができるかどうかということも求められてくるわけです。私自身事実、サージェリーガイドを途中まで利用し、この先は誤差が考えられるので途中からは使わないというようなことも経験しています。

医療の技術、その手法、様々なことがどんどん進化を遂げていく中でその技術を十分に勉強し活用し、それを患者様に恩恵として提供できることを考えていく事はとても楽しく有意義なことです。そしてその中で常に様々な可能性を分析しながらやっていくことです。そしてやる側も人間ですし患者様も人間です。そういったことも踏まえてより良いインプラント手術を行いたいものです。

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