こんにちは、先日ある患者様で1回でたくさんのインプラントをやってほしいと言う希望を言われる方がいました。
この方は上の歯に4本下の歯に5本インプラントを入れる予定がありました。そしてこれをどのようにしてやるのかと言う治療計画を相談していました。
この患者様は仕事をしている関係上、もし可能であれば、1回のインプラントの手術でこれらを全て埋めることができるのかと言う質問がありました。答えとしては可能です。ただ問題としはいくつかあるわけで。それはまず1つは上下左右様々なところを麻酔しますので、口の中がしびれた状態になるわけで、終わった直後には食事がしにくい、そして上下左右いろんなところ触っているために、どうしても数日間は気になってしまう、また若干腫れやすいということです。さらには治療時間が長くなると言うことです。長くなると言う事は口を開けている時間が長いわけで顎が疲れるかもしれないということです。
またもう少し正確に言いますと、治療時間が大体60分から90分が普通なのですが120分ほどかかります。そして途中でお手洗いに行けないと言うことです。途中でお手洗いに行かなくても全く大丈夫だと言うタイプの人であれば良いかもしれません。しかし2時間トイレに行かないのを我慢するのは心配だと言う方はあまり長いのはオススメはしません。
で今回はどうなったかといいますといろいろ相談した結果、上だけを1回でやり下だけを1回でやり、合計2回に分けてやると言う結論になりました。
何回に分けてやるのかと言うことに関しては、もう少し詳しく話していきたいと思います。この方の場合は上の前歯と左側を合計4本を1回でやり、下の左右の奥歯を2本ずつと前歯を1本合計5本を1回でやると言う治療計画となりました。この治療計画の場合の気になる点は、まず上顎に関して言えば、上顎前歯と左側を連続していないところを2箇所触りますので、この場所が離れていれば離れているほど治療が終わった後に気になってしまう可能性があるのです。そして、下顎も同様に左側右側は別々の場所ですし、それとは別に前歯の1カ所があるので、下顎の中で3箇所を離れた場所を触ることになりますから気になってしまう可能性があると言うことです。ただ現実的にはそれを全部小分けにしてやるとなると、回数が何度もかかり、それはそれで面倒だと言うふうに捉えるのが妥当な判断なのです。ですので、この方の場合上と下と言う2回に分けたのはある意味妥当な判断なのです。
一般的にインプラントを入れるときに1本ずつ順番に入れるのか2本ぐらいならまとめてやったほうがいいのか、逆に3本でも4本でもまとめてやったほうがいいのかということについて少しお伝えします。それは隣同士で連続している場合であれば、2本でも3本でも一緒にやってしまう事はむしろ良い方法です。1つのブロックとして進めていくと言うことです。ですが、左と右などとブロックが分かれている場合は、別々にやったほうが患者さんとしては楽です。
という事は患者さんが楽なことを最優先にしようと思えば、ブロックごとに分けてやっていくと言うことになります。そうなると、先程の患者さんの例で言うと上顎は前歯の1ブロック左側の1ブロック、下顎は左側の1ブロック右側の1ブロック。そして前歯の1ブロック。そうすると合計で5つのブロックになるます。ですから5回に分けてやると言うことです。5回に分けてやるとなると、結構回数かかって大変なようにも思うかもしれませんが、1回1回あたりの腫れた感じや日常生活の快適度という意味では負担はかなり少ないです。以上今述べた話は出来る限り患者さんにとって楽な場合と言う話です。
一方でそこまで楽にしなくてもいいから、インプラントの手術の回数を減らしたい。また回数を減らすことによって、手術の費用も少しは下がりますので、そのような費用面でもコンパクトにしていきたいと言う場合は、5ブロックをいくつかまとめてやると言うことがやはり妥当な方法かと思います。
それで私自身どのようにお勧めしているかと言うと、それはやはりその人の年齢が若いのか、高齢なのか、口を開けたままが結構耐えられるのかなど、状況を見てお勧めを話しています。
ですので、何が正解であると言うことではなく、どのような歩き方がその人に最も適しているかということであり、それを専門家として判断しますし、また一緒に相談すると言うことです。