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dental anesthesia

インプラント治療と歯科麻酔の効きについて

2023年6月1日

先日患者様よりの質問で麻酔が効きにくいけど大丈夫か?と言う話がありました。この患者様は60代の男性で、いつも自分が歯科治療を受ける際に麻酔をしてもらうのだがどうもあまり効かないようで、痛かったりすることがあると言うのです。

あなたは麻酔が効きにくくて痛かったと言う経験をお持ちでしょうか?

まず麻酔についていくつか種類があるのですが、全身麻酔ではありません。歯科の治療を行う上で一般的には全身麻酔をする事はほぼあり得ません。また治療に不安を覚えるような人の場合は普通の注射の麻酔以外に笑気麻酔を行います。笑気麻酔に関しては前回以前にお話をしていますのでそれを参照にしてください。また静脈内鎮静法と言う麻酔方法があります。これも良く効く方法なのですが、ここからが大切な事なのですがどんな麻酔をするかもありますが、まずは普通の歯科用の歯茎に打つ麻酔が効くかどうかこれが重要なのです。

注射の麻酔と言うのは歯茎のあたりに打つ、一般的に皆さんが虫歯を治療したりするときに打たれたことがおそらくあるであろう麻酔注射のことです。この普通の麻酔注射がよく効いているかどうか、これは自分自身が痛いか痛くないかと言う事とも関係がありますが、実は脳神経などに悪い影響が出ていないか、周りの組織歯茎などにダメージを与えないだろうかと言う意味でもこの麻酔がまずしっかり効いていることが重要なのです。

実は全身麻酔などで完全に意識を失っていても先程の注射の麻酔が効いていない状態で歯を削ったり歯茎を切ったりすると患者さんは痛かったりはしませんが、血圧が上がったりとか体自体は反応するのです。ですので単に痛みを感じた感じないと言う以前に普通の麻酔の注射がまずちゃんと行われていて効いているのかということが安全に確実に治療する上では大切なのです。

普通の麻酔注射がよく効くかどうかと言うごく一般的な話になるわけです。これについてもう少し話していきたいと思います。色々と全身疾患や体のアレルギーの問題などがあり、通常の麻酔注射が効きにくいと言う方が稀ですがいます。これはもうかなり仕方ないことなのですが麻酔の量をたくさん使ったり充分聞くまで待つ、電動タイプで打つ、などが対応となると思います。また効きにくい人の他の特徴としては骨が硬い人です。骨の質が緻密骨で非常に硬い骨の場合、麻酔液がなかなか周りに浸透していかないのです。この麻酔液が浸透しないために、歯茎、唇のあたりはよく痺れてるんだけど実際に歯を削ったり骨を削ったりするととても痛かった、などと言う方もいます。

あとよく聞くのが自分は酒を飲むから麻酔が効かないと思うと言うことを言う方もいますが、これは必ずしもそのような事はありません。単に体の全身疾患の問題で効きにくいとかそういったことであり、お酒をたくさん普段飲んでいるからおかしくなっていると言う単純な話ではありません。

次に麻酔液で伝えなければいけない大切なポイントがあります。一般的に使われている麻酔の注射はキシロカインなどと言われるものであります。でこのキシロカイン麻酔は充分効くのですが歯科の場合、この麻酔のキシロカインの中にエピネフリンなどの成分を少し足しています。そのようにしてもともと薬が処方されて作られています。このエピネフリンと言う成分は何かといいますと麻酔薬がよくそこで浸透したり、そこに停滞すると言うサブの重要な役割を担っています。

ただしこのエピネフリンはそのような役割もあるのですが、逆に弱点も実はあります。それは血圧を上げてしまうなど全身の状態を変化させてしまうことです。あなたは注射を打った際に心臓がドキドキしてくると言うことがあったりしませんでしたか?これは麻酔の注射自体で緊張していると言うこともあるかもしれませんが実はその成分の中に血圧を上昇させる成分が入っているのです。

そうなると様々な全身疾患、代表的なもので言うと高血圧、糖尿病などですがそのような方にこのエピネフリンの濃度の高い麻酔薬をたくさん打つと言うのはやや問題があると言う見解があります。体の全身状態を大きく変化させてしまうからです。この麻酔のために命に関わるようなことを起きる事は無いのですが血圧がとても高くなると患者さん自身が苦しくなったりすることがあり、なかなか血圧が元に戻らないと言う患者さんも中には見えるのです。

そのためにこのエピネフリンと言う成分が入っていないタイプの麻酔薬も実は製造されています。ただしこの麻酔薬はやはり残念ながら弱点があります。体全身状態を変化させないと言う利点は大きいのですが麻酔の効きが弱いのです。簡単に言うと先程の麻酔薬のパワーの60%位の効きだと思ってください。そうすると人によってはなんとなく効いてるけどちょっと削られて痛いなぁとかなんかちょっとだんだん痛くなってきたような気がするなどと言うことが診療中に起きるわけです。

ではこのような状況の中でどのようにするかなのですが、私の個人的な見解としては歯科様の専用のキシロカインエピネフリン入りの麻酔薬を薄めると言う手法を使っています。エピネフリンの濃度を薄めることができるのです。これは実際に販売されている麻酔薬を別途調合し直すと言う手間がありめんどくさいのですが、その濃度を薄めることにより効果は十分にあるが血圧を上げにくいと言うことが可能となっています。これに関してはかなり昔から文献で発表されていることなのです。ですので一部の大学病院の口腔外科やインプラントのオペを行う際にはよく行われている事ですが世界的にはなぜかあまりこれを活用していることが普及はしていません。

以上からインプラントの治療をする際に麻酔を充分効かせるには痛みの軽減効果の強い通常の虫歯でも治療に使う麻酔薬をしっかりと活用することです。実際に1本のところを2本ぐらいを多めに使ったりすると言う基本的な手技となります。また患者様は自分が麻酔の効きが弱いであるとか、逆に麻酔が効きすぎるから心配だとか、血圧が高いとか、そのような事は事前に担当の先生とよく相談することをお勧めします。

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