電話する

地図

問い合わせ

メニュー
ヘッダーオファー
Model of white teeth and dental implant

インプラントと歯茎の関係

2023年4月23日

インプラントにかぶせものをくっつけ、長きに渡って、それを順調に使っていきたいものです。しかし残念ながら、それが途中で悪くなってしまう方もいるわけです。どのような場合に悪くなるのでしょうか。

今回はインプラント自体は悪くはならないがインプラントの周りかぶせ物の歯の周りの歯茎が弱いために悪くなる場合について話したいと思います。

一般的に、自分の歯が歯周病であれば悪くなります。それは歯自体が虫歯になったり、歯が折れたりしているわけでもないのにもかかわらず歯茎が弱っている、歯茎が痩せていくなどのために、結果的に歯を失うと言う状況が起きるのです。歯茎が弱るために歯を本来支えていなければいけない骨が減っていき、歯茎もどんどん一緒に痩せていき、結果、歯を支えることができない。決して虫歯になっているわけではありません。

上記のようなことがインプラントでも実は起こります。当たり前ですがインプラントといえども歯磨きを全くしなければどうでしょうか?それでも長持ちすると思いますか?もちろん長持ちは難しいです。このようなことを質問された方がいます、インプラントやセラミックって人工のものだから歯はもう磨かなくても虫歯にならないって言うことですか?はい確かにセラミック、インプラント等は虫歯になる事はありません。人工物ですのでそれが虫歯になると言うような状況にはならないです。

ですがインプラントの上に歯を入れ、せっかく噛めるように、きれいになったにもかかわらず、歯磨きを怠った、あるいは歯磨きを適当にガーっと雑にやっていた、このような状況の場合インプラントやそのセラミックのかぶせ物の周りの大事な歯茎が弱っていくのです。そして歯茎がどんどん痩せていき、あるいは歯茎が減っていき、その下にある骨も痩せていき減っていきます。結果インプラントが弱ってしまうと言うことがあるのです。

すなわちインプラント治療自体に問題はなくても、普段の手入れが甘ければインプラントはずっと長く持つと言う事は難しいです。自分の歯と同じように大切に歯磨きをしてください。

さらに実は歯磨きをするにしても、もともと歯茎の質の強い人と弱い人がいます。これはかなり専門的な話なので皆さんにはかなりわかりにくい話ですが、歯茎の質が強いあるいは歯茎の質が良い状態がたくさん残っている、このような状況でインプラントの治療をしていく場合には、先に述べたインプラントの周りの手入れが甘くても、歯茎が痩せていくと言う事はそんなには起こりにくいのです。逆に歯茎が弱い、少ない人の場合は弱りやすいです。

そのためにインプラントをする前に歯茎の強さや質の良い歯茎がどの程度残っているのかと言う事はお口の中で評価をしています。そしてその質の良い歯茎を出来る限りたくさん残すような形でインプラント手術の際の切開線を考えて切っているのです。この切開線の入れ方によって質の高い歯茎が1ミリ2ミリでも多く都合の良いところに残るように計画を考えています。また質の良い歯茎が少しでもたくさん残るようにどのように糸で結ぶのかも考えています。インプラントの手術の際には歯茎を多少なりとも切って、インプラントが入った後に糸で縫うのですが、その縫う方法や縫う時の糸の強さなどによっても歯茎の減り方が微妙に違ってきますので、そのようなことを考慮しているわけです。

インプラントをやった直後では、これはわかりにくい話なのですが、5年10年と安定して長持ちさせようと考えた場合にはインプラントをやる前からその人のその患者さんの歯茎の土手の形がどのようになっていて、歯茎の強さがどのようになっていて、質の良い歯茎がどのあたりにどれぐらい残っているのか、それを見て切開の入れ方を考えています。

またどうしても質の良い歯茎が少ない場合はお口の中の上顎の裏側にある硬い歯茎を多少切り取って移動させると言う手術方法があります。切り取るといっても大きさとしては長方形で5ミリ× 10ミリ位の大きさですその切り取った歯茎を足りない部分に足して縫い合わせると言う方法があります。私はこの方法はあまり活用していませんが、どうしてものときにはこの遊離歯肉色と言う手術を行います。この手術の利点は強い質の良い歯茎がない人にとっては5年10年とインプラントを長持ちさせるために有利に働くのです。

ですが私があまり選択しない理由としては、この遊離歯肉手術は患者さんが痛いと言うことが問題なのと、後それを移植してもなかなか5ミリ× 10ミリの全てがしっかりと生き残るわけではなく、せっかくうつしてもそれは半分以下位に吸収してしまうことが考えられたり、ほとんどなくなってしまうこともあり、何年かするとほぼ元に戻っていてなくなっていたと言うこともあるからです。確定的な十分な成果は必ずしも得られないと言うことです。そして患者様が十分にお口の中を管理し続けることができる人でないとやっても、もったいないことになってしまいます。例えばタバコを吸ってたりすれば、もうこれはやってもほとんど意味がないと言う結果になります。むしろ先程の歯茎の切り方をどうするか、糸でどのように縫うかと言う点においてこだわりを持って、そこでリカバリーすると言うそのような戦略を考えています。

以上のようにインプラントを長持ちさせるためには実はインプラントが直接くっついている骨だけに問題があるわけではなく周りの歯茎がどのような状況なのかと言うことも要素としては大きいです。

<< 前のページに戻る

診療スケジュール

当院へのお電話からの問い合わせは0526018001へ

受付時間
9:00〜12:00
14:30~17:30
▲土曜 9:00~13:30 【休診日】日・祝祭日・土曜午後
初診最終受付 17:00、土曜初診最終受付 13:00
ご予約・お問い合わせはこちら
小島歯科室の外観
初診の方限定、歯ブラシ・キシリトールガムをプレゼント

© 小島歯科室