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歯ッピーになる歯のはなし・その116~知多ホームニュース平成28年10月中旬号掲載

2016年10月20日

「人類の進化と咬みあわせ」

 

みなさん、こんにちは、10月です。食欲の秋です。楽しくお過ごしでしょうか?

 前回まで、無呼吸症候群などに代表される現代病と咬みあわせの話をしてきました。

 様々な病気と咬みあわせが関係があることが少しずつわかっていただけたと思います。

子供の矯正治療からはじまり、大人になっても咬みあわせは大切で生涯どう健康で楽しく生活していくか。

その本質をさらに話していきたいです。

 歯の治療、矯正治療は単に目の前の悩み、問題を解決するだけでなく、人生の豊かさをサポートするカギとなっています。

 ヒトはサルからとても長い年月をかけ進化してきました。

人類の進化といっても、それは「進化」と「退化」ということです。

「進化」した部分もあるし、裏を返せば「退化」した部分もあるということです。

 「進化」の落とし穴、それが顎関節症や、アゴが小さい、呼吸不全、歯列不正などに表れているのです。

 我々はサルのような生物から、どのように変化(進化)をして、現生人になったのでしょうか?

 人類の祖先は樹上で生活する小さなサルの仲間でした。彼らの歯は雑食性に適した歯の形状をしていました。

その彼らの体はだんだん大きくなり、チンパンジーやヒトの祖先になり、ヒトの祖先は樹上から地上生活に移行していったのです。

 樹上では雑食性といっても、木の実や新芽などの葉っぱが主で昆虫なども食べていました。

それが地上に下りると、木の実や葉っぱが少なく、昆虫や小型の動物を食べるようになりました。

 動物性蛋白質は腹持ちが良いし、高カロリーなので行動範囲が広がり、それに伴い動物性蛋白質を探す機会が多くなって、だんだんと肉食になっていきました。

しかし歯の形態は雑食性なので、肉を食べるのは少し難儀したのでした。

 先に述べたように、人類の歯の形は雑食性でありますが、環境の変化のために肉食の割合が増えました。

そして、これが大切なポイントなのですが、植物を食べる時と肉を食べる時では全身の筋肉の使い方が異なっているのです。

 雑食性の歯の形で肉を食べるのは苦労があるのです。

すでに手が器用に使えたので、口、顎のまわりの筋肉を中心に、筋肉の力を借りて肉をひきちぎっていたのです。

肉の塊を小さくして口の中で咬むようにする必要があるわけです。

 しかし、いつも走り回っている小動物の肉はスジが多く、前歯で簡単に切れないのでした。

そこで、犬歯、小臼歯(前歯より少し後ろの歯)で肉を咬み、両手で強く引っ張り口のまわりの筋肉の助けも借りて、おもいっきり強く口唇を閉めて、引きちぎっていたのです。

肉を引きちぎること、それが生きていく上で、最も重要な日常の1つとなっていました。引きちぎりに使う筋肉はどこでしょうか?

 とてもスジのある小動物を引きちぎるのです。イスに座ったような姿勢ではとても出来ないのです。

足まで力をかけ、踏ん張って全身の筋肉を使いました。口のまわりの筋肉だけではないのです。

 当然手でしっかり持ち、引っ張りました。この全身運動を毎日何度も繰り返し、200万年引きちぎりを続けサルはヒトへと進化していくのです。

 では次回、その引きちぎりこそがサルがヒトになっていく進化のポイントであるという話を続けたいと思います。

 

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