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宝くじと歯科診療

2024年1月18日

こんにちは、お元気にお過ごしでしょうか。一般的に歯の治療、歯医者に行くというと、多くの方は怖い、痛い、嫌だとそういうイメージを持っているのではないでしょうか。歯科医院にプラスのイメージを持っていけると良いですよね。今は悪かったとしてもだんだん良くなる。もっときれいになる。しっかり噛めるようになる。そしてその先には楽しく旅行に行けるなど。

ですが、その場ではやはり注射をしたり、場合によっては歯を抜いたりなどどうしても今まさに起きている事は、大抵の場合嫌なことなのかもしれません。そしてその治療は一回で終わる事はなく、2回3回と少なくともそれぐらいはかかったり、場合によっては何ヶ月もかかったりという状況になっているんだと思います。

ですが、この1回一回の積み重ね、治療が確実に進んでいくこと、それがやはり必要なので、そのようになってるわけで1回一回を大事に考えなければいけないですし、その時行って良かったと思えればいいですよね。

このようなことを私はよく自分の友人なんかと話をしたりしています。無論その友人と言うのは歯科医師ではありません。私の昔からの友人で今医院に時々通っている患者さんでもあります。そうすると彼曰く、なんかここに来るのに怖いなぁって思うけど、楽しいことがあったらもっと来やすいのにね。なんて気楽に言ってきます。そして、クラシックの音楽が流れてるけど、これ落語でも流したらいいんじゃないの?そしたら楽しいんじゃない、などと言われたことがあります。

そうですね。クラシックを流してリラックスしていただくことも1つだし、落語とかお笑いを用いて緊張をほぐして、楽しい雰囲気に持ち込む、というのも1つの手かもしれません。

当院では実は1つの試みをしています。それは年1会、患者様に宝くじを配っているのです。この宝くじは1月に皆さんに院内新聞を配布するときに同時に渡したりしています。この宝くじには番号が書いてあり、その番号の末尾数桁によって何かが当たったりするわけです。くじはハズレは無しです、少なくとも歯ブラシ1本はもらえます。一等、2等など上位の当選となると、たくさんの予防グッズがもらえたり、歯ブラシや歯磨き粉など家族みんなで使えるような衛生用品が当たったりします。特に小さいお子さんは宝くじを握り締めて医院にやってきます。

何が当たっているんだろう。何がもらえるんだろう?宝くじを受付に出して引き換えをしています。とても楽しみにしてくれています。このようなことでも少しでも人の気持ちが変わり、モチベーションが上がればとても良いことなのではないかなと私は思っています。少しでも人の幸福につながればと思っています。また子供だけでなく、大人でもやっぱりちょっと嬉しかったりという表情を浮かべます。

私は子供の頃、年賀状のお年玉付きの葉書が大好きでした。この葉書で何が当たっているかを一生懸命しっかりとチェックして見ていました。そんなに凄いものは当たった事は無いですが、記念切手と交換したりとかそういうことがありとても嬉しかった思い出があります。

そんな自分自身の気持ちもあり、この宝くじを年に1度行っているわけですが、歯科医院独特のどうしても怖い、痛いと言うイメージを変化させ、楽しんでいただけたらと思います。そして、それが多くの人のお口の健康や幸せにつながっていけば嬉しい限りです。

ただ、歯科衛生士が歯を磨きなさいというだけでは意気消沈したりという方もいるかもしれませんものね。

国民皆歯科検診

2024年1月14日

歯が悪いということは、危険です!そして全身疾患の予防の入り口は歯を守ることです

こんにちは、お元気にお過ごしでしょうか?あなたは国民皆歯科検診という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ここ1年位で国会などで取り上げられている内容です。すべての国民が歯科の検診を行い、歯の予防をした方が良いと言う考え方をもとに作られています。これはどういうことでしょうか?

例えば、今現状、国レベルやその地域都道府県や市レベルなどで様々な医療の検診が行われています。簡単な例を挙げると、メタボリックにならないよう、糖尿病に関して検診を受けよう、血液検査等用いて、定期的な健康診断を受けようなどです。このようなものは国やその地域の行政の補助の予算がついて、国民が1部負担もしくは無料で受けられるようになっています。そしてそのようなことを国が旗を挙げて国民に進めていくわけです。そうすると無防備な状態で、いきなり病気になって、高い医療費がかかってしまうというようなことにならないように、ということなのです。普段から悪くなる前に早期発見をしよう、予防をしようという考え方です。

このような早期発見や予防という概念は昔は全くなく、病気になってから初めて病院に行く、悪くなってから、病院に行って検査をしてみたらとっても悪かった、という状況だったかと思います。ですがどうでしょう、ここ数年は大抵の人が健康診断を受けたり、個人で人間ドックに行ったりといろいろなことをしていると思います。そうするといろんな検査を受けることによって病気が発見される。あるいは病気の可能性があるので、今から少しずつ気をつけていくということになるわけです。

もし骨粗しょう症のリスクがあれば、そのような薬を早めに飲み始める、普段から食生活に気をつける、適度な運動に心がけるなど、そのような行動に変わっていくわけです。そしてその結果、大腿骨骨折など大きな病気を未然に不足防ごうと言うわけです。

では、この国民皆歯科検診に関して考えてみると、歯の健康や歯の定期的な検診はどれぐらいの人が受けているでしょうか?たまに歯科医院に行き、歯の検査を受けているという人は、様々な統計から15%にも満たないと言われています。歯科医院に行くのは歯が痛くなった、詰め物が取れたなど何らかのやはり理由があって初めて行っているということです。悪くなくても定期的に行っている人はかなり少ないです。悪くなる前に定期的に検診に行き、未然に防ぐということは非常に意味があるかと思います。が、今回これを国を挙げてどうしてやろうとしているかというのには、実は大きな理由があります。それは様々な病気の原因のスタート、初期症状はお口の中をきれいにすることによって、お口の中を良い状態にすることによって防げる可能性があるということがだんだんわかってきたからです。

80歳になって歯が20本残っている人と80歳になって歯が5本ぐらいしかない人この2人を比べてみると、やはりはが20分本残っている人は健康的であり、あまり病気には罹患していません。一方で、歯が5本しかない人は様々な病気にかかっていて、何度も入院をしていたり、たくさんの病院にかかっていたりします。このようなことから歯が丈夫であれば、余計な医療費を支払わなくて済むということが言えるのです。

すなわち今、日本社会は極めて多くの莫大なる医療費に悩んでいるわけで、この医療費をどうしたら抑えられるかということが様々な観点から考えられ、実践が行われてきたのです。そしてその中で健康な状態である、すなわち、お口の中が健康な状態、歯がたくさんあるような状態であれば大抵の病気にはかかりにくいということが統計的にわかってきたため、国民の歯を守ることが最も実は近道であると言う戦略になったわけです。

大きな病気になって、それを治すための医療費を使う、もしくは様々な特殊な手術をより先進的に行うという努力よりはもっと簡単で入り口部分にあるお口の健康を守るというところをしっかりと押さえていこうと言う方針なのです。

あなたも自分のお口の健康をぜひ守ってください。口の健康は単に食事がおいしいということだけにとどまらず、ご自身が様々な病気にかかりにくいと言うとても大きなメリットがあるのです。
歯科医師による検診と歯科衛生士による予防処置を両方受けるとより安心です。

歯科衛生士の定期クリーニング、歯茎の溝をいかにきれいにするか

2023年12月3日

先日いつも歯科衛生士の定期クリーニングを受けている患者様から質問がありました。

院内で歯科衛生士が約20分ほどのお口のクリーニングをするのですが、その際確認に行った際に、定期クリーニングを受けていても、虫歯になったりするのでしょうか?と言う話が出ました。
というのもこの患者様はいつも4ヶ月に1回ほど定期的にこられていたのですが、ある時、突然、歯の神経がとても痛くなり、結果的にその歯の根の神経の治療をしなければならなくなったことがあったのです。

そうなると、このクリーニングを定期的にすることの意味合いとは何でしょうか。1つは歯周病の予防です。予防といっても正確に言うと、進行を抑止するためのアンチエイジングと言う言い方ができると思います。20歳を過ぎてから人間の体の老化が始まると言われています。お口の中の場合、歯の周りの歯茎や骨は1年間に約0.1ミリ減っていくと言われています。0.1ミリと言えば10年経てば1ミリ、30年経てば3ミリ減っていると言うことです。ですが、先に出てきた定期クリーニングを受けていれば、この減る度合いを抑えることができたりします。0.1ミリ減るのではなく、0.05ミリに抑えられたりとかということです。ですので、確かに予防なのですが、予防したから全く悪くならないと言うような意味ではなく、0.1ミリ減るのをより減りにくく、抑えて0.05ミリの半分に抑えられたと言うことです。そうすると歯周病の進行を抑えていると言うことになります。この予防処置は皆さんぜひとも受けたほうが良いと考えます。

また虫歯予防と言う観点があると思います。定期的に細かいところを掃除していれば、虫歯になるリスクは落ちるということです。無論100%虫歯にならないということは言えないのですが、定期クリーニングを受けている人と受けていない人では、10年先に歯の喪失本数が倍以上違うと言うデータもあります。虫歯にならないためにも定期クリーニングを受けることをお勧めします。ですが、定期クリーニングさえ受けていれば、虫歯にならないということでもないですし、もちろん歯を磨かなくて大丈夫だということにはなりません。

そこでもう少し歯の定期クリーニングのイメージをより具体的に、そして本質的な部分を伝えていきたいと思います。歯の定期クリーニングは、歯の表面をつるっとさせると言うことを目指しています、つるっとしていれば、さらに汚れはつきにくいし、気持ちも良いですよね。お口の中が快適です。そして歯の周りには歯茎の溝があります。この溝がいかに綺麗であるかが重要です。どんな人でも歯の溝はあります。溝の深さは約4ミリ位あると言われています。健康な人で。健康であり、歯周病にかかっていなければ、4ミリ以下ということですが、汚れている、歯周病の傾向がある、病的である、と言うような状況であれば、その溝は5ミリ6ミリと増えていきます。

そしてこの溝の中を自ら歯ブラシできれいに掃除すると言うのはとても難しいのです。ちなみに電動歯ブラシを使ったからきれいになるかと言うと、それでもやはり難しいし、水流などを応用したウォーターピックなどでも実はあまりきれいにはなりません。このような器具は使うと快適な気分にはなりますが、本当に表面がつるっとした安全な状態になっているかどうか、それはなんとも疑問が残るのです。

例えば、車の洗車をしてワックスをかける。そうなると汚れも少なく、しかもコーティングされているので、その先汚れがつきにくいですよね。つるっとしたピカピカの状態ですしかしこのワックスが剥がれ、だんだん汚れがつき始めた状態を放置しておくと、さらにどんどん汚れていくのではないでしょうか。ですので、時々きれいに洗車したいですよね。歯も同じです。きれいにつるっとした状態に戻してあげたいのです。そして特に歯の溝は自分でやるのは難しいです。これを歯科衛生士が専用の器具を使ってできる限り、つるっとした滑沢な状態になるように機械などで磨いているわけです。そうすると溝の中の面がざらざらしているのではなく、つるっとした状態であれば、汚れはつきにくいです。この自分自身で磨きにくいところ、メンテナンスしにくいところをまさにやることがとても重要な意味のあるところです。

最初の話に戻りますが、歯の神経が悪くなったということに関しては、虫歯でなる場合もあれば、歯周病の進行でなる場合もありますし、それ以外にも親知らずがあって、押している場合、噛み合わせが強く歯ぎしりをしていた場合など、様々な状況があり、必ずしも新たに虫歯ができたから、神経が悪くなるわけでは無いのです。そのようなことから、歯の定期クリーニングを受けてさえいれば、神経は悪くならない、とは言い切れないのです。そしてリスクを下げることはできるのですが、100%と言うわけにはいきません。

このようなことから、どんなに車をきれいに洗って、ワックスをかけても、いつかはそのボディーは悪くなっていきますよね。それと同様なのです。様々なことがあり悪くなるリスクはあります。ですが、だからといって掃除しないと言うのはもったいない話ですいつもきれいにつるっとした状態で、快適に気分良く生活したいものです。

歯科衛生士のクリーニングの価値

2023年7月27日

歯を予防しいくためにはクリーニングの処置を受ける事はとても大切であると考えます。歯科衛生士によるクリーニングはとても効果が高いです。この予防処置を受けるのに大体いくらぐらいかかるのでしょうか?その人のお口の状態であるとか残っている歯の状態など様々な条件によって金額が違ってくると思いますが、大体おおよその目安を言いますと2000円から3000円位ではないかと思われます。

もちろん薬代が別途発生したりレントゲン代があったりと必ずしも一様ではありません。この金額は保険診療でクリーニングをやった場合の話ですので、もしこれを保険外すなわち自費診療でやった場合にはもっと高くなる場合もあるかと思います。そのような場合には例えば10,000円とか20,000円とかそのような額ではないでしょうか。そのような金額を支払ってもらい予防処置を行っている歯科衛生士の方もいます。ちなみに当院では予防処置が大抵の場合は保険で行っていますが、ごくまれに自費治療で行っている方がいます。

さて、以前勤めていた歯科衛生士の方でこのような金額ではとても自分のやっている内容と比較して割に合わないと言って辞めていった方がいました。こんだけ大変なことをしてこの程度ですか、と言われました。これは人それぞれ考え方や価値観などいろいろあるので一概に何が正しいと言うことを言うのは難しいかと思いますが、現状、日本の保険制度では大体2 、3000円位が相場といったところでしょうか。

また患者さんからしてみればそれが3、4ヶ月に1度位であればまぁいいかなぁと思うかもしれませんし、もしとても歯が悪いとして歯茎からよく血も出るからと言うことで頻繁にその処置を受ける必要があり毎月2 、3000円位かかるとなればちょっと高いかなと思う人もいるでしょう。例えばあなたは美容院や床屋に行くんではないかと思うのですが、もし仮に美容院で2か月に1度行ったとして1回の費用が10,000円から20,000円位だったとしたらどうでしょうか?まぁそんなもんだと思う方もいれば、ちょっと高いかなと思う人もいると思います。また逆に、いや私は20,000 円30,000円かかってももっとツルツルにして、ダメージをとってピカピカにしてくれるなら気合入れてがんばりたいと思っている人もいるでしょう。その人の価値観によってだいぶ違ってくると思います。

私の個人的な見解を言いますと歯のメンテナンスである程度2 、3000円程度の費用がかかるのはまぁ今の現状で考えれば、日本では普通ではないかと思います。海外ではもっとかかっています。ちなみに日本よりも途上国と言われるような国でももっと高い費用がかかっているのです。そしてある程度安定してくれば3、4ヶ月でも大丈夫になってきます。

また歯の本数がある程度ある人ならそこまで焦らないかもしれませんが、歯がだんだんと悪くなり本数を減らした人にとってみれば1本でも多く残したいし、それを長くなんとか持たせたいと切に願っていますので、毎月3000円かかったとしてもそれで長持ちするならとても安いと考えている人たちもいます。来月も必ず行きたいと言って帰っていく患者さんも、特に高齢者には多いです。

皆さんによく考えて欲しいこととしては本当に高い技術、特に医療と言うのはかなり高い技術だと私は考えています。専門の学校に少なくとも3年とか4年、歯科医師によっては6年そして研修医も含めると7年8年と言う長きにわたる研修をしてようやく現場に出ているわけです。このような方の人件費が安いと言う事はちょっと考えにくいです。通常たぶん大学4年行ったりすると思うのですが、その倍近い期間を勉強しているわけです。そして資格を取った後もさらになおかつ勉強もするし、研鑽もします、日々。

今当院に勤めている方、国家資格を持ってない人でも年3回、勉強をしてもらっています。年に数回研修会にも参加してもらいます。院内でも講師を読んだりして2ヶ月に一回は少なくとも研修を受けてもらっています。医療と言うものは最低限以上の教育をして初めて医療ですから、どこまでも安く切り取ってコストカットと言う事はちょっとないことだと思います。やはりできるかぎり良いものを出して人に長生きしてもらうと言う素晴らしさを目指しています。医療サービスと言うのはそもそも割高になってしまう要素のあるものであると思います。

Little girl brushing her teeth with electric toothbrush in bathr

学校検診と歯並びについて

2023年6月18日

こんにちは、私は時々小学校へ学校検診に行っています。

学校検診について

学校検診は、子供たちがお口の中に虫歯ができていないかと言うことを見たりしているわけです。保健室で1クラスずつ大勢の子供を順番に見ていきます。

最近では虫歯が多発してるような子は少ないです。予防がかなり普及してきているからだと思いますし、また多くの子供たちが虫歯のあるないにかかわらず、定期的な予防処置を歯科医院にて受けて、フッ素を塗ったりなどの安全処置を行っているからであると思われます。

一方で歯並び噛み合わせに関してはかなり問題があるなぁといつも感じています。歯並び噛み合わせが悪いことを不正咬合などと専門用語では言います。不正咬合は治療が必要でありそれは具体的には矯正治療をすると言うことです。

学校検診では歯並びが曲がっていたりするとそれをチェックしたりしていますが、人それぞれ程度の差があり、また虫歯とは違い必ず治療しなければいけないと言う診断をしているわけではありません。

検診は医療の診断ではない

すなわち、検診と言うのは医療の診断をしているわけではないのです。スクリーニングです。可能性のある子供をもしかしたら悪いかもしれませんよと言うことを伝えると言う役割です。

そして病院に行った方が良いかもしれませんねと言う旨の紙を学校から保護者の方へ渡していくわけです。ですが多くの保護者の方は、学校でこの検診の上でチェックの入った紙をもらうとなぜか必ず治療しなければいけないのではないかと思っている方もいるのです。

そうではなく学校で検診を受けた結果にかかわらず、普段歯科医院に行っている際に治療を受けた方が良いと言われた場合には治療すべきだと思ってほしいです。かかりつけ医が見ている方がより個別に状況を見ているのです。学校検診は集団検診ですので正確な情報が必ずしも把握はできるわけではないです、難しいです。ですが1つの医院でその患者さんを見ているのは子供の場合はそのパーソナリティーなどを含めたどうすることが良いのかと言うことを総合的に見ていますからそこでのアドバイスを重要視してください。

親御さんはぜひとも自分でかかりつけ医に子供を連れて行ってほしい

これは日本の慣習的な感覚なのかもしれませんが、学校など公で言われた事は一生懸命従う、そして学校から言われたからとりあえず何とか対応しておかないと自分の子供の評価が下がるのではないか?と言う勘違いをしている可能性があります。学校はこの検診を行っているのはそれは文科省からルールとして決められているからやっていると言うことがもうそもそもあるのです。当然健康のために子供たちを安全に見守ると言う意味ではあるのですが、学校は一人ひとりの健康をそこまで責任もって見る事は難しいのです。

ですから親御さんはぜひとも自分でかかりつけ医に子供を連れて行きそこで経過をしっかり見てもらうと言うことを意識してほしいです。

私自身自分の医院で保護者の方から学校で紙をもらった、この紙には虫歯があると書いてあるから治療してくれと言ってきます、そのような場合レーザーを用いて虫歯の深さが本当に深くて治療する必要があるのか、単に表面がちょっと黒っぽくなっているだけで溝が深いだけで削る必要がないのかを判断する場合があります、そうすると溝が深いような子の場合はどうしても集団検診では虫歯かもしれないと言うことでチェックが入ってしまうのです。

ですがこの永久歯を早い段階で削ってしまうのはもったいないのです。むしろそのまま黒い溝を残しておいて予防し続けていく方がよっぽど歯が長持ちする、このようなケースはとても多いです。そしてこれは学校検診をした歯科医師が間違っているわけでもなく、スクリーニングと言うシステム上をこのような事はどうしても起きてしまうのです。

ですからこの辺の解釈をしっかりとしてほしいです。学校の保険の先生などもあくまでもこれは検診ですからと言うことを一生懸命伝えているようですが、どうしても医者が見たと言うことでそれが医療行為そのものであるかのように誤解されて、どうしても伝わってしまっているようです。