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マウスピース矯正とワイヤー矯正の併用

2024年2月22日

マウスピース矯正にはマウスピース矯正の良いところがあります。またワイヤー矯正にはワイヤー矯正の良いところがあります。

その患者さんのお口の中に状況にもよるのですが、ワイヤーが向いている、もしくはマウスピースが向いていると言うような事はあります。そしてこの2種類のやり方、すなわちワイヤー矯正とマウスピース矯正これを両方いいとこ取りしてやると言う方法も実はあります。

それは最初ワイヤーである程度並べていき、難しいところを超えるところまではワイヤーで行きます。そして、中盤に差し掛かってからマウスピースに取り替えてしまうのです。

最後までワイヤーで行ってもいいんじゃないかと思うかもしれませんよね。けど、最後の微妙な固定はマウスピースの方が良い場合もあるのです。

今示した例は最初ワイヤーでスタートし、途中でマウスピースに交代し、マウスピースで最後まで終了していくと言う方法です。その逆も実は存在します。最初マウスピースでスタートし、途中でどうしても乗り越えられないところが残ったところだけをもう一度針金で最後上げていくと言うこと。

またもっと別なパターンもあります。マウスピースでスタートし、途中で1度ワイヤーに変わり、またそのワイヤーを外して、マウスピースに戻る。

なんだかとても複雑な話ですよね。そうなんです。人の体って予定通りではなく、みんなそれぞれバラバラで違うんです。複雑なんです。またどの道具を使ったら確実に治るとか言うものでもなく、その人の体によってやはり矯正の限界というものがあり、どこまでも歯や顎が自由に動くわけではありません。

例えて言えば、美容外科で顔をあの芸能人にそっくりにしろと言っても、そんなこと起きるわけないですよね。その人固有の個性があり、その個性を生かした中でより良い状態は持っていく、より安定した状態へ持っていく、より健康的な状態へ持っていくと言うことなのです。どこまでも好きなところへ行くと言うわけでもないです。それがその人らしさ、その人を尊重しているということだと思っています。

またどの装置が良いのかと言うのは、微妙な場合があり、実際にやってみて、途中でやっぱり変えたほうが良いとか、そういうことも起きたりします。最初から全てがわかるわけでは無いのです。患者さんからしてみたら、もしかしたらどうして途中で装置を変えるんですか?と思うかもしれません。

ドクター側からしてみれば、人間の体で一人一人違うので、全く同じ形の車を修理しているわけではありませんから、同じ方法で全部うまくいくということはあるわけがないと言う前提です。実際にその1人の人を見てみてやってみて、初めてわかるということがあります。

例えばの例で言うのですが、私は患者様に入れ歯を作ることがあります。そして1ヵ月2ヶ月とかけて入れ歯を作るわけですが、その中でなんとなくその人の顎の動きや噛み癖、特徴なんかがなんとなくわかるわけです。そして1つ目の入れ歯ができて、それで確かに大体はうまくいくのですが、半年後にもう一度新しいのを作ることになったりします。

その時には前にはこうだったから、多分こうなるんじゃないかとか、またいろんなことがわかって、もうちょっとこういう風にしといてもいいかなといろんな予測が立つわけですね。そうやって1人の患者さんに1度作ってもう一度入れ歯を作るなんて事はよくあることなんです。けど、人間だから多分そうやって作っていくのがいいんじゃないかなと私は思うんです。

もし仮に1回だけしか作らなかったとしても、やはりその作ったものを何度も調整したり様子を見たりするわけで、全く新しく作り直すわけではないけれども、問題が起きなかったとしても時々は経過を見てみたいと思うし、ドクターとして。

歯科矯正と歯をできる限り、抜かない方法

2024年2月11日

前回の話に続き、抜歯を避ける方法に関して話をしていきたいと思います。

専門用語でIPRという言葉があります。これはかなり難しい言葉で矯正をある一定以上やっている歯科医師、もしくは歯科衛生士等であれば知っている言葉です。ですが、一般の方にはちょっとわかりにくいので、もう少し噛み砕いてお伝えしていきます。歯と歯の間を0.3ミリほど削るということです。

もし歯と歯の間を0.3ミリほど削ると、0.3ミリの隙間ができるわけです。そうするとその分スペースができて重なってる歯を動かしやすくなります。ということは、歯を抜くよりもその方が合理的であると言う場合があるわけです。

ですが、0.3ミリですので、それだけでは足りない、たった0.3ミリでこんなに重なってるのに歯が治るのか?ということもありますですので、それは1カ所だけではなく、6箇所位とか10箇所位この作業を行うこともあるわけです。そうすると全体としては2から3ミリの隙間ができますので、これらを有効に使って引っかかりをひもといていけばきれいに並ぶと言う方法です。これで抜かないのであれば、とても良い方法の1つであると考えられます。

では、歯と歯の間を0.3ミリ削っても良いのか、大丈夫なのか?ということを気にされる人も出てくると思います。歯の表面には1ミリから2ミリほどのエナメル質と言う層があります。これはとても硬い層で、この層があればはとても虫歯になりにくいのです。ですので、このエナメル質のある範囲内で安全な範囲内を多少だけ削るということなのです。逆に言うと隙間を作るために歯を2ミリ削ったと言うのではちょっとだめな場合も考えられます。

だめな場合とはどういうことかと言うと、歯の神経が生きていれば、削る量は先ほど言った0.3ミリとか0.5ミリのような範囲になるかと思います。ですがもしその歯がもう既にかぶせ物がしてある、神経がないような歯であれば、1ミリ削っても問題は起きないわけです。ということは、全体の状況を考えて、どこをどれぐらい削って、隙間を作るかと言う治療計画になります。そして引っかかりを解くために合理的な場所と量を考えてこの削合を行っていくわけです。

どうでしょうか?あなたは削ると聞いて、ちょっと嫌な気もするかもしれません。ですが、どちらかの選択なのです。IPRと言うこの手法を用いるのか、前回にお話しした小臼歯を抜歯するのか。そうすると患者さんにどうしたいかって言うことを聞くのですが、大抵の場合はあまり抜きたくないから、0.3ミリほど角を丸める、IPRと言う方法を選択される場合があります。ですが、それでも小臼歯を抜歯してくださいと言う方も、実はちらほらいるのです。

どうしてそれでも小臼歯を抜歯してくださいと言う人がいるのでしょうか。それはやはりちょっとでも前に出ているのが確実に下がったほうが良いのではないかと思っているからと思われます。このようなことから人によってどのように物事を捉えているのか、感じているのかが、個人差がかなり激しいということです。ですので、担当のドクターとよく相談してどちらを選択するのかは考えていく必要があります。もちろん診断的に片方しか選べない場合もありますので、そのような場合にはそれを選択する可能性が高いです。

ちなみに、このIP Rと言う方法は最近とても増えてきている方法です。昔からあった方法なのですが。その理由として考えられるのは、マウスピース矯正の普及が1つにはあると思います。マウスピース矯正はこのIP Rと言う方法と相性が良いからです。また昔は、ワイヤー矯正は一般歯科の先生でやっている方が少なく、矯正だけを行う歯科医院で矯正を行っている場合には、一般歯科治療の一部にあたるIR Rを得意としていないためにほとんど行われていなかったと言う実情があります。

歯科矯正と便宜抜歯

2024年2月8日

矯正治療を行う際、歯を抜くことがあります。これは専門的な言葉ですが、小臼歯を抜くことが一般的には多いです。これから矯正をやってみようかなと思ってる人が、歯を抜くと聞くと、ちょっとびっくりするかもしれません。

ですが、歯を抜いて歯科矯正をしていくと言うのはとても多いやり方です。もちろん歯を抜かないでやると言う選択もありますので、それはまたおいおい詳しく説明します。

子供の歯科矯正の場合は、大人の永久歯を抜くような事はあまりお勧めしませんし、そんなに多くはないです。

しかし、体の完成してしまった大人の場合、もう骨がそんなに動くわけではないですし、曲がっている歯をきれいに並べるためには、どうしても歯を抜いて場所を作り並べていくと言う方法が取られることがあるのです。そしてなんとこの方法は、成人の矯正で、ほぼ8割以上行われている方法です。もしかしたらとってもびっくりしたかもしれませんね。

ではどのような場合に歯を抜くのでしょうか?それは例えば前歯がとても出っ歯のような状況だとして、それをできれば引っ込めたいと思っている。そうなると中に引っ込めてかければいけないのですが、前歯を抜くわけにはいかないので、前歯よりも奥にある小臼歯の部分を抜いて、その場所のスペースを利用して飛び出ている前歯を中へ引っ込めていくわけです。

あるいは歯が凸凹に乱れて並んでいる、このような場合も場所が足りないために、このようなことが起きていますので、場所の確保のために、小臼歯を抜歯します。そしてそのスペースを利用して、凸凹を紐解いてきれいに並べていくわけです

このように小臼歯を抜歯するケースはとても多いです。誤解して欲しくないのですが、歯を抜いた方が良いと言うことを積極的にお伝えしているわけではありません。抜歯をすると言う歯科矯正がどういうものなのかと言うことを説明するために、一般的な最も多い治療方法をお伝えしているのです。

実際の診療では、歯科矯正の相談を受けた際に、これは抜歯したほうがいいな、抜歯も選択の1つだなぁと思った場合、患者さんにその状況を伝え、どのように考えるかを一緒に話し合います。そうするとどうなると思いますか?あなたはもしかして以下のようなことを想像しているかもしれません。多くの患者さんが歯を抜くなんて怖いし、もったいないから嫌だ、と。

しかし実はそのようでもないのです、この出ている前歯は引っ込めたいので、歯を抜いてでもきれいにしたいと言う方が半分以上います。

あまりにも場所が足りない、スペースがない場合は、やはり抜歯をするのが良い方法でしょう。しかし、便宜抜歯をしなくても済む場合も多々ありますので、それはよく相談して治療方針を決めることです。

抜歯を希望する場合というのは多くの場合は、女性で、できる限り顔をコンパクトに見せたいと言う希望があるからです。歯を抜いて前歯を下げていけば、自分のなんとなく出ている感じの顔をより綺麗に見せれるということから来ていると思われます。

確かにそのようなことがあります。顔がコンパクトにまとまる場合には、これも正しい選択の1つであると考えられます。大人ですから、骨が今から形が大きく変わるということはないですので、便宜抜歯をして整然と並べることによって、歯周病や虫歯になりにくくなりますので、正しい判断だと考えます。

小臼歯抜歯しないでもギリギリ何とか並ぶ場合も結構ありますが、ここは悩みどころです。どうしてかといいますと歯を抜かないで全体を並べるということは全体的にはちょっと歯並びのカーブが大きくなるわけです。そうするとしっかりした顔になるということなのです。

歯を抜かないで並べたためにとても顔が大きくなったなどと言う事は決して起きないのですが、すべての歯が並んでいるアーチは、若干以前よりも大きくなるわけです。そうすると、ここからはその患者さんの気持ちの問題になってくるのですが、歯を抜くことがとても気持ち的に嫌だと思えば、抜かないで並べて、若干アーチは大きくなる。と言う方向で行くのか、。もしくは歯を抜いてアーチを若干小さくする。どちらを取るかなのです。

ですので、どちらが良いとか悪いとかではなく、どうしたいかと言う気持ちの問題です。
またその中間的なやり方というものが、最近はかなり研究開発されて進んできています。それは歯を抜かずに、歯の端を少し0.3ミリほど丸める方法です。

この小臼歯の便宜抜歯に関して、もう一つ皆さんにお伝えしておきたいことがあります。それは小臼歯は2本連続で同じ形の歯が並んでいます。ほぼそっくりの形の歯が2本連続で誰でも上下左右に並んでいるのです。そうすると、これを2本のうち1本なかったとしても機能的にはさほど困る事は無いのです。

ですからこの場所が一般的には選ばれるのです。他の場所の歯を抜いても確かに良いのですが、それぞれの歯の形が違っていて、役目が違っているためにあまり選ばれないのです。

磁石応用入れ歯とMRIの関係について

2023年11月30日

こんにちは、先日は磁石応用入れ歯がとても良いものであると言うことをお伝えしました。ですが、よく色々と勉強されたり、ネットを見ておられる方ですと、MRIの撮影の時に大丈夫ですか?ということを目にしたことがあるかもしれません。

病院等でより詳しい体の検査をする際にMRIの検査をすることがあります。このMRIの検査をする際には、体の中にアクセサリーや時計などをつけていれば、当然外さなければいけません。もしそのようなものをつけていれば、ものすごい磁場の力で、それが引っ張られて、体に大きな傷を負うことになるかもしれない、とても危険なことが起きるからです。そうすると磁石応用入れ歯はどうなのかということなのですが、これにはいろいろな考え方があります。

まず入れ歯の中に入っている磁石ですが、これは特に問題は起きません。というのもこの検査をする際には部分入れ歯などはお口の外に外してから検査をすると言うことが徹底されているからです。MRI検査に影響を与える磁石をお口の外に外して検査を受けますので、この検査がうまくいかない、体に害を与える、などと言う事はありません。

ですが、1つ問題がありまして、それは先日話したお口の中には、磁石にくっつくための金属の板が埋め込まれていると言うことを書きました。この金属の板は、実はかなり特殊な金属を使っています。例えば、歯を治療する際に金属を使ってかぶせ物をしていることがあります。このような金属は特にMRI検査をしても一切問題はありません。ですが、この磁石にくっつくための特殊な金属は、MRIと実はあまり相性が良くないのです。このMRI検査をする際にこの金属があるために引っ張られるとかと言うような事はありません。ですが、このMRI検査が終わった後の画像診断の時に影響が出ることがあると言われています。

この影響とはどのようなものか、画像診断をする際に、この金属の板が、その金属の板よりもやや大きく画像を乱すような大きさになって映り込んでくるのです。ゴルフボール大位と言われています。そうなると正確にこの画像を見て綿密に調べていきたいにもかかわらず、画像がはっきりと読みにくいところが、お口のそばにゴルフボール位の大きさで影響を与えているということです、そうなるとどうでしょうか?

このMRI検査がどこの場所を正確に診断したいかということと関わってきます。もしその検査が頭の脳などを調べたい。これが実は1番多いですが、そのような場合は顎の位置であれば特に問題が起きる事は無いです。しかし鼻や顎のそば位だともしかしたら、先程のゴルフボールほどの乱れが影響してくることもあります。

この影響が心配される場合、MRI検査の前に金属の板を外すことも考えられます。その際は歯科医院にて、外す処置をします。あまり起きることではありませんが。

総合的に判断して、金属の板を外すことになる頻度はかなり低いので、外すリスクより、磁石応用入れ歯の利便性のほうがベネフィットが高いです。日々の快適な生活を優先して、この磁石応用入れ歯を選択していきます。

どうして磁石を用いた入れ歯が良いのか?

2023年11月26日

先日、私は磁石のタイプの入れ歯をやることはできますかと言う質問が患者様からありました。
磁石を応用した磁石式入れ歯というものがあります。これはどのようなものでしょうか?一般的に入れ歯というものは自分の残っている歯に対して、針金の金具をかけて引っ掛けている場合が多いです。この引っ掛けた金具が入れ歯を安定させるために様々な役目を担っているわけです。

一方、このような金具のひっかけ部分をあまり多用せず、この役割の代わりを磁石にやってもらうと言うタイプのものがあるのです。磁石を使っていると言うことは、くっつくということです。入れ歯とお互いにくっつく構造があるわけです。具体的には入れ歯の方には磁石が入っています。入れ歯の中の内側に磁石が埋め込まれているということです。そしてお口の中には、その磁石にくっつくための金属の板の部分があります。この板の部分は、自分の歯の根等に埋め込んであるわけです。歯の根の上に板状の金属がセメントなどでくっつけてあります。そうすると、磁石と板がくっつくということが起きて、結果、入れ歯はお口の中で安定すると言うタイプのものなのです。

このような入れ歯を磁石タイプの入れ歯を作るにはいくつか条件があります。
その条件とはいろいろあるのですが、大きな要素としてはお口の中に歯の根が残っていて、その根に金属の板のものをくっつけることができるかです。ですので、歯の根がもし1本もなければこのような方法は簡単にはできないかもしれません。またこの磁石にしたほうが良いような歯の根が残っているかということです。もし金属の板にせず、普通に歯をかぶせたほうが良い場合であれば、無理にこのような事はしません。あるいは全く削っていないような歯を無理矢理削って、金属の板に置き換えると言うようなこともあまりしません。と言うことから、お口の中の状況によってこの磁石を用いることが適しているのか、適していないのかということがあるのです。人によって違うということです

ですが、現在の高齢化社会を考えるにこの磁石を用いた入れ歯を使うことができるタイプの人の場合は、磁石を応用した入れ歯にする事はとても有意義な意味があります。
以下にそのことを書いていきたいと思います。よく磁石を使う入れ歯の話をすると、先進的だから良いのではないかと言うことを患者さんから聞いたり、あるいは金具ではなくて磁石なので、入れ歯の中に埋め込まれていて目立たないから審美的に良いのではないかと言うことを言われる方がいます。確かにそうなのですが、もっと他にとても良いことがあります。

それは磁石を用いた入れ歯の脱着はとても楽なのです。入れ歯を口の中に入れて、なんとなく磁石が板の近くにそばに寄っていくとカチッと入れ歯がここだなと言うとこで、最後安定してつけられるわけです。外すときにはやや力を入れて引っ張るのですが、ある一定以上の力をかけてやればスコーンと簡単に外れます。そしてこの取り外しには上下のまっすぐな動きではなく、できるのです。

ですので、もし多少手が器用でなかったり、あるいはだんだんと手の動きが不自由になってきているような高齢者だとしても、やや斜めから大体の位置で入れても、磁石が入れ歯を誘導してくれるので、取り外しがとても楽になることがあります。これはとても大きなメリットです。本来、部分入れ歯と言うものはある一定の方向からすっと入れることが非常に精度的には良いので、そうすると残っている歯も無理な力をかけず、歯を安全に長持ちさせるということができたのです。ですが、これはあくまでもまっすぐに上下に入れ歯を上手に入れられると言う前提の話であり、それは手がうまく動くと言うことが必要ですし。

もし介護のような状態で第三者がその入れ歯を、入れたり外したりするとしましょう。その時に本人が入れ歯を入れるのと、他人が入れ歯を入れるのではだいぶ意味が違ってくるのです。本人の場合は自分の体で、なんとなく手の感覚で、こんな感じ入れると入るというのが染み付いているわけです。そして今ぐらいで入れたら大体痛くなくすっと入るなど本人はわかっています。ところが他人が入れるときにはこれだけぐっと入れると痛いとか押しすぎだとか、あんまりいまいち入っていないとかわかりにくいのです。でも、その時もしそれが磁石式の部分入れ歯であれば、磁石がある一定のところに来るとくっついていきますので、カチっと一定の位置でくっつこうとして誘導されます。そしてピタッと止まるので、他人でも上手く手伝えます。これはとても便利です。他人が口の中に入れようとしたときには非常にその人は助かります。これで確かに入ったなというのが第三者でも実感できるのです。

磁石入れ歯はまだまだ普及はしていないです。ですが、これからの超高齢化社会において、健康長寿に寄与すると思われます。

入れ歯の針金によって歯は締め付けられるのか?

2023年11月19日

先日入れ歯に関しての患者様から質問がありました。それについてとても重要なことなので、皆さんと共有したいと思います。その患者さんは、ノンクラスプタイプの入れ歯を作りたいと言うことを申し出ているのです。

まずそもそものノンクラスプの入れ歯とは何でしょうか?それを少しだけ先にお話ししたいと思います。ノンクラスプとは。入れ歯はその患者様の残っている歯のどこかに針金をかけて、引っかかりを作っています。この引っかかりの歯が、いればを安定させるために必要なわけです。ところが、この針金の引っかかり、前歯のあたりに針金が引っかかっていると見えてしまい、嫌だと言う人がいます。針金が見えてしまうと、いかにも私入れ歯入れてるんですと強調しているようなので、針金が金属ではなくピンク色のプラスチックで作られているものがあるのです。このピンク色のプラスチック部分は入れ歯と一体となってできて歯茎のそばにあるため入れ歯を入れているということが人から見たときにややわかりにくいです。少なくとも針金を入れて見えている場合のことを考えると、わかりにくいために好まれる患者様が多いのです。すなわち見た目の問題ということです。

そしてその患者様に、どうしてノンクラスプタイプにしたいのかと言うことをよく聞いてみますと、その理由は実は見た目と言うよりも針金を使うことが嫌だと言うことなのです。何故、針金を使うのが嫌かと聞くと、見た目を気にしているのかなとか、もしくはアレルギーになる金属アレルギーのことを気にしているのかな、ということが一般的には考えられます。しかしそうではなかったのです。それは針金を引っ掛けると自分の歯がだんだん弱っていって自分の歯が抜けてしまうのではないかということを心配されていたのです。一方のノンクラスプはピンク色のプラスチックなので、そっちの方が歯に強く押していないから、自分の歯が悪くなりにくいんじゃないかと思ったそうです。

さて皆さんどう思いますか?

自分の残っている歯のどこかに安定させるために何らかの方法で引っ掛ける必要があるわけですが、それが針金のほうがいいのかプラスチックのほうがいいのか?

これは実は答えは、精度の高い金属の針金を使うということです。
どのような針金をかけているのか、これは実はかなり複雑な話です。歯科技工士でなければわからないような話です。しかも入れ歯専門の人でなければわからないです。まず金属にはワイヤータイプと鋳造タイプというものに分かれます。この針金の作る作業の中において、強く閉めればしめるほどがっちりとつくような感じがしますよね。しかし強く締めれば当然歯が常に栓抜きのように引っ張られてだんだん弱くなってしまうと思いますよね。そうなんです。強すぎるのはダメなんです。でも弱すぎてもだめですよね。意味がなくなってしまうのです。

ですので、ちょうどいい頃合いと言うのを力学的に計算して作られています、これが非常に精度の高い微妙な話で、それなりの腕のある技術があり、理解力、知識もある歯科技工士が作らなければそのようなものはできないですし、また材料としても良い材料を使わなければそのような事は実現できません。もっと細かく言うと、その金属を鋳造するのですが、その製造過程において、それなりに高度な製造器具を持っている歯科技工所でなければ実現はしないのです。

先ほどワイヤータイプと鋳造タイプと言うことを言いましたが、精度が高いのは当然鋳造タイプです。ワイヤータイプでうまくいくと言うのは、もうまさに職人技で、正確には設計が測れないところをその人の腕1本でちょうどいい塩梅に作れるかどうかと言う事だけです。では、なぜワイヤータイプがあるのか、それはどうしても鋳造タイプだとうまくいかないようなことがあるのです。それは歯の形が、もともと湾曲が強かったりとか、様々なお口の中の諸事情があり、鋳造タイプではうまく作れないという判断がある場合です。

そうなると当然第一選択は鋳造タイプです。ほとんどの場合、これでいけます。しかし一部にワイヤータイプを併用しなければならない場合が存在しているのです。

何度ももう一度強調しますが、この鋳造タイプで精度の高い針金のひっかけを作ることなのです。これにはそれなりに費用がかかり、結果、入れ歯の金額も高くなります。
このお話しで言える事は、どうしてノンクラスプを選びたいのかという理由が、よくドクター側と患者様側でコミュニケーションが取れているかと言うことになっているのです。

ドクターからしてみれば一般的に知識はありますので、鋳造タイプが1番良いであろうとなんとなくは思っているわけです。そもそも。ところが患者様がノンクラスプがいいかなぁと言うような傾向を示されると、つい見た目を気にしているのかなというふうに思ってしまうわけです。しかし、見た目とは別にイメージで、針金は歯が抜けそうで、怖いと錯覚していたということです。

これかなり大変な錯覚なんです。確かに患者さんからしてみれば金具だから大丈夫かなぁと栓抜きのようなもので、毎日何度も何度も出し入れしていてとなるはずです。
ところが、ドクター側から見ればより精度の高い特殊な機械で良い金具を作ることが、最も歯に力を無駄にかけないで安定すると言うことを知っていますので、それを選んであげたいわけです。
入れ歯は奥が深いのです。

ブリッジにしたほうがいいのか?インプラント、入れ歯の方がいいのか?

2023年11月16日

先日ある患者様から相談を受けました。その患者様は自分はブリッジで治しほうがいいのか、インプラントで治したほうがいいのか、どちらがいいですかと言う質問でした。年齢が75歳とやや高齢者のグループに入っています。

そのため、本人は過去にインプラントをやったことがあるのだけれども、このような年齢でもまだインプラントは大丈夫でしょうか?ということも言われていました。この患者様の左下には3本つながったブリッジ、左上には4本つながったブリッジが入っていました。

まず左下のブリッジですが、3本つながっているという事は、その真ん中の1本だけが歯がないわけです。歯が1本なくて、両隣の2本の歯で橋渡しをして支えるような状態で、最終的な構造として3本分の大きさのブリッジとなっています。このような状態であれば、選択肢としてはブリッジを行う、真ん中の1本だけをインプラントにする、真ん中の1本は部分入れ歯とするというような3種類の選択肢が考えられます。

一般的には第一選択はインプラントになります。そして第二選択としてブリッジと言うふうになると思います。そして最後の3番目の部分入れ歯なのですが、これはその場所だけがどうなっているかではなく全体がどうなっているかによって部分入れ歯にしたほうがいいのか、そうではないのかが決まってくるので単純には言えません。今回の場合は部分入れ歯よりもインプラントかブリッジのどちらかが選択肢としては優れていると考えられました。この左下に関してはどちらでも対応が可能であるので、そして第一選択のインプラントと第二選択のブリッジに関してものすごく大きな差が出るわけではありません。というのも、すでに以前からブリッジが入っていて、両隣の歯は一旦削られているので、もう一度ブリッジを作り直すというのがさほどダメージを与えるわけではないということが言えるからなのです。もしこれが両隣、1度も削ったことがない歯と言うことになれば、かなり事情が違ってきて、第一選択のインプラントと第二選択のブリッジには大きな隔たりがあります。圧倒的にインプラントにしたほうがいいという状況になるのです。

次に左上の4本ブリッジに関してですが、この場所は両隣1本ずつ合計2本の歯が橋渡しの柱の役割をしています。そして真ん中2本分の歯がないという状態です。そうすると2本の歯で4本分の歯の構造を作っているということで、4本分を2本で支えていますから、これは設計としてはやや問題があります。ブリッジは作ろうと思えば、どれだけでも長いものを作ることが可能は可能なのですが、それが果たして長持ちするものなのか強度的にどうなのか、長くすればするほど精度は落ちてくるので、本当にそれで良いのか様々なことを考慮する必要があります。

一方で、どうしてもブリッジにしたいと言う場合もあり、特にこれは患者さんの希望なのですが、どうしてもインプラントは怖いから嫌だ、入れ歯にするのはどうしても嫌だなど、様々な人それぞれの事情と言うものがあります。そういう中においては、やはりよく相談しながら決めていくということが重要になってきます。何が最も優れているかということも確かに大事なのですが、人間の体を治療すると言うことなので、本人的にどう感じているかという気持ちの問題があります。

一方で、歯科医師側からしてみればこうすることがこの人にとっては最も理想的であろうと言う最良の医療があるわけです。これらをよく相談しながらベストではないにしろ、よりベターな選択ができれば及第であると考えます。そういう意味において今回この4本のブリッジに関しては、年齢等考慮すると4本ブリッジでもう一度作り治すというのも選択肢ですし、真ん中2本ないところに2本だけインプラントを入れて治療を進めていくというのも良い選択肢です。

この患者さんに関しては、健康状態は極めて良好で、内科には一応通院されていますが、特に全身疾患があるわけではなく、定期的な通院ですので、年齢が高いからといってインプラントをためらうというような状況ではありませんでした。そして総合的に本人の希望を踏まえて、最終的には左上は日本インプラントを入れて治療を進めていく。左下はブリッジをやり治してみる。ということになりました。

また、附属の話になりますが、これらのことから、実はどのような方向性で治療していくかと言うのは以外に選択肢や考慮しなければいけないことがいろいろあるのです。そうなると、実は、様々なカウンセリングをしたり、他の内科等の病院との連携をしたり、状況を確認したりとやる事は実はたくさんあります。特にカウンセリングなど話に時間をかける事はとても必須で大事です。ですが、多くの患者さんは残念ながらまだそのカウンセリングの重要性に気づいてないことも多いかなと感じることがあります。今現在の歯科の保険診療では、様々な管理、指導料が算定されていきます。悪いからいきなり行ってなんとかしようと言うわけでもなく、定期的にしっかり通って、その中で管理メンテナンス指導を受けながら出来る限り長持ちさせると言う医療の体系になっているわけです。

このことから、保険で管理指導料等が様々な保険点数としてとられていきます。それは3割負担の人で言えば2 、3000円位かかることもあります。そうなると、説明しただけなのに、そんなに費用がかかるんですか?という質問があったり、そのようなイメージを受けられる方もいます。ですが、処置も確かに大切なのですが、その前にある説明や、事前に内科に問い合わせの手紙をしたり、患者さんと相談すると言うところにこそ、重点を置くこともとても意味があるのです。そしてそこに費用がかかるということをよく理解された方が良いと思います。どうしても日本文化の中で、物にはお金をかけるが、形のないものにはお金がかからないと言う勘違いが多いです。しかし、今の時代は、情報や考え方、相談、にこそ価値があると思います。

例えば、テレビのコマーシャルなどでよく出てくる、保険の窓口、と言うものがあると思います。これはいくつもの保険会社を比較検討して、その情報を得た上でどれにするかを選ぶと言うスタイルのお店です。ネットで最も安いものを自分で選ぶことも可能なのですが、実際、統計上は多くの人はこのような、保険の窓口、などのようなサービス店舗に行き、店員と相談してもらい、そして、あーやっぱりこれが自分には合っているのかな、と安心してから生命保険に入ろうとしています。情報や相談、にこそ価値があると言うことです。

小児矯正と装置の装着時間

2023年11月2日

小児矯正において、様々な装置がありますが、今回はマイオブレースという装置に関してどれくらい入れているべきなのかと言う話をしたいと思います。そもそも小児矯正の装置でも取り外し方であるにもかかわらず、24時間ほぼ入れていた方が良いという装置は結構あります。

例えば、上顎や下顎を単独で横方向にカーブを広げるような装置の場合は、24時間入れて1週間にいっぺんなどネジをまわして拡大していくという使い方が一般的です。この装置の使い方の問題点としては、小学校に行っても常につけていなければならない、そしてその管理を子供が十分に果たして行えるか、と言うことです。しかし取り外し型ですので、逆に口の外に出した状態で、親がそれを掃除したりちゃんと入っているかを確認したりなどもできると言う意味では利点ですし、また何かあった際に痛いからとりあえず外そうということもできるわけです。

さて今回私が特に医院で使っているお勧めの装置はマイオブレースです。この装置の装着時間は子供が学校から帰ってきてから寝るまでの間に1時間入れるのが基本です。そして夜間寝ているときに入れているという使い方なのです。すなわち学校へは入れないで行くのです。そう言うと、保護者の方の中には昼間ほとんど入れてないのに大丈夫なんですか?と聞いてくる方もいます、そうなんです。学校には入れて行かないのです。それはそれなりに意味があってそうなっています。

このマイオブレースは歯や口の周りの骨を直接的に動かすために作用しているわけではなく、口の周りの筋肉や筋肉の動き、特に舌の動きなど、そういった環境を形作っている要素を正しい位置に覚え込ませるための装置です、のでずっと入れていたのでは逆に意味がないのです。まず学校から帰ってからの1時間、これは本人が意識してきちっと入れて口も閉じます。鼻で息もします。そうすると自分でこうしなければいけないんだということを感じながら使うわけです。まさに自分で感じながら筋肉トレーニングしています。

次に夜寝るときに入れるのは、最初寝る前はちゃんと口を閉じなきゃいけないとか、舌の位置は上顎につけておくべきであるとかを意識していますが、だんだん眠っている間は無意識の状態になるわけで、その無意識の時に、正しい筋肉の使い方ができるかどうかの練習をしているわけです。

無意識の状態でも、正しい筋肉の動きが習慣化するかどうかのトレーニングを約8時間から10時間位の睡眠中に行うわけです。そして学校に行くときには外していますから、装置を入れない状態でも口を閉じる、鼻で息をする、舌は上顎につけるという正しい筋肉の動きができるのか、このような3つのパターンの繰り返すことによって、最終的には無意識の中で正しい筋肉の動きができるようにということを覚えて、体に覚え込ませるわけです。

ですから入れる、入れないというこの繰り返しには深い意味があります。意識しながら入れる、意識しないまま入れる、この起きている時と寝ている時、この2種類の使い分けも意味があります。単にぐいぐいと押して何とか歯を並べようというそういうような考え方では無いのです。

ですので、マイオブレースを患者さんに入れてもらうわけですが、毎日起きている時間、学校から帰ってきてから寝るまでの間1時間この装置をしっかり使うことが大事です。装置をしっかり使うことが大事でかつ、口を閉じる、鼻で息をする、など。

また、小学校1、2年生位であれば1時間で良いでしょう。しかし、状況に応じては4年生5年生6年生でもこの装置を使う場合があります。このような場合は2時間入れておく必要がある場合もあります。特にスタート時期が遅かった場合、成長の余地が減っていますので、起きている時間に多めに使っていただくということになる場合があるのです。これはどのような時期にどのような程度かによってだいぶこちらのアドバイスも変わってきます。患者さん一人ひとりによって違いますが、1つの目安としてご理解ください。

また何ヶ月もやっていまいち成果が出ない人もいます。これは研究の上ではっきりわかっていることなのですが、しっかりとやっていない、ただしく使っていない、ということです。よって結果が出ないという事はないです。何らかの変化が起きます。全く変化がないとなると、こちらのいった正しいやり方をしていない、もっと言えば、子供がサボって真面目に取り組んでいないと言うことです。

このような場合は別の装置を新たに用意して、別途費用がかかり、さらに治療を進めていくような場合もあります。

ですが、別の装置ではなく、まずは第一せんたくのマイオブレースをおすすめします。健康な体を作るためにもなるからです。

マウスピースの素材は何か?歯科治療と素材

2023年10月26日

治療の成果結果を出すためには、その歯科治療が、どのような素材で治療をしているのかと言うことがとても重要です。

素材と言うのはもう少し違う言葉で言えば材料です。

例えば矯正治療をする上でマウスピース矯正と言うものがありますが、マウスピース矯正とは透明なプラスチックのものを歯にはめ込んでは動かしていくタイプの装置です。このマウスピースは、今、現在の時点では、海外で作られているものが最も素材としては優れていると思われます。一方で、日本国内なんかでこれに似たようなものが作られています。素材は違います。良い素材を使えば0.1ミリ単位で歯を動かす計画を立てられますが、現状日本で作られているものでは0.25ミリ位が限界で、この技術力は3年はまだ差は埋まらないといわれています。

もし皆さんがそねマウスピースを見た際、ほぼ同じものに見えると思います。
もっと言えば、我々歯科医師がそれを見てもはっきりと判別がつかないほどわかりにくいです。
その素材が何で作られているのかを歯科技工所の方より情報を入手しなければわからないでしょう

今これはとても重要なことを言っています。歯を正確に動かす、それは歯科医師の診断も大切です、歯科医師の手がどのようにうまく上手に動くかなどの技術力も大切です、そしてもちろんその時に使っている素材が何か?その素材は、どのようにして工場で加工されているのか?このようなことが総合的に関係しています。

ですが、今回は特にその素材についてだけ深掘りしていきたいのです。それは先にも述べましたように素材を見ただけで、皆さんはもちろん、その違いは全くわからないですし、私たち歯科医師、専門家が見てもよくわかりにくいのですですから、信用のおける取引先である歯科技工所等と確実に確認ができるかと言うことになるわけです。私は矯正治療において、本格的に歯を動かす場合は、費用が高くても海外のマウスピースを使います。それはやはりそれが現状最も優れた材料であり、それが2番手、3番手の材料ではまだ不十分であると感じるからです。もっと言えば明らかに差があると言うことです。多分、けどこれ患者さんにはわからないです。

この原材料問題や加工問題ですが、特許の関係もあり、特許が切れると、日本や韓国、中国など様々な国でもそれを利用したものが出てくると思われます。そうすると同程度の成果のあるものが多少安く手に入ることも考えられます。

このような事はよく私はその業者に何度となく質問しています。どうしてこちらの方が高いのか、その技術的な差は一体何なのか、材料にはどのような差があるのか、どのような工程で加工をしているのか、そういうことをとことん聞くと、自信のあるメーカーはやはり何がどのように違うかと言うことを正確に答えてきます。そして2番手以降の業者もよくよく聞いてみると、どこに多少誤差があると言うことを正直に言ってきます。そしてそれが実際に臨床的に問題になるのか、治療の結果に差になるのかを、歯科医師は十分に吟味するわけです、そして、そこに患者様の臨床的成果に置いて差があると判断した場合は、どちらを選択すべきかを冷静に決めていくわけです。すなわち、費用で決めているわけではないと言うことです。もちろん、安価でも成果が出るのであれば、それを選択するのはアリだと思います。

別の例でいいますと、ジェネリックの薬がありますが特許が切れて後から作られる薬品が安いのであれば、同じものであれば、それでも同程度の効果が得られると言うことであれば良いかと思います。しかし、一部の医師によれば、ジェネリックではなく、本家本元を使わないと差があるということを言われる方も何人か出会いました。ほんの少しの工程作業の違いそれでも臨床的には差があるから信用しないと言うことでした。それもその先生、その先生のこだわりだと思います。

歯並び、開口について

2023年10月22日

歯並びで、開口と言う状態はどのような状態でしょうか?

それは簡単に言うと本人は口を閉じているつもりなんだけれども、上下の歯があまり当たらず、前歯のところに隙間があると言うような状態です。前歯のところに空間があります。うどんやそばを前歯でかみ切ろうとしてもちょっと難しいです。

このような状態の患者様を治療をする際に、歯並びをきれいに揃えるのは、実は難しいと言うふうに矯正学的には言われていることがあります。

この状態を治すには何が大事か?それは、単に歯の位置の問題だけではなく、舌の位置、動きや、口の周りの筋肉が関係しています。

もし、あなたが毎日ずっと舌を前歯の間に挟んでいたとします。そうするといくら矯正で針金や様々な装置を使って歯を動かそうとしても、常に舌がそこにあるためにうまく歯は動きませんよね。舌の位置がおかしい限り、歯並びはきれいにならないのです。あるいは舌をいつも癖で常に間に挟んだりする動きをしていればうまくいきません。

ではその動きとはどんな時か?それは実は飲み込む時です。嚥下といいます。人はご飯を食べたり、水を飲んだりするときに飲み込みをしています。嚥下運動をしていると言うことです。ですが、それ以外にも1日に2000回唾を飲み込んでいると言われています。この無意識のうちに何度も飲んでいる唾の飲み込み運動、この運動では舌の動きは欠かせません。舌が上顎について陰圧になって、ご飯を飲み込んだり、お水を飲み込んだり、唾を飲み込んだりしているのです。無意識のうちに1日2000回も舌が、前歯と前歯の間に挟まれていたらどうでしょうか?2000回も突き上げを食っているんです。そうしたら端の位置はおかしい位置になるし、隙間もできてしまいますよね。そして一生懸命直そうとしても、なかなか針金の力に逆らってベロが押してしまうために良い位置にいまいち揃わないわけです。正しい嚥下運動を行っている場合、舌は前歯と前歯の間には入っていません。ですが、間違った嚥下運動をしている人は、前歯と前歯の間や奥歯の間に舌が入り込んでいています。

ですので、矯正治療を行う上で、舌の運動や舌の位置のトレーニング指導をしっかりやっていくことが重要であり不可欠なのです。

特に子供の場合、マイオブレースのようなマウスピースをしっかりやることです。すなわちお口の周りの口腔周囲筋のトレーニングです。6歳くらいから2年しっかり指導を受ければ、針金などしないで終わっている子もたくさんいます。

ちなみにですが、その結果をだすためにはオトナはそれを相当やる必要があります。しっかりとです。相当やる必要があります。

患者さんやその保護者の方はよく歯医者に行けば歯が良くなるのではないか、矯正治療を受けているのだから、金具をつけているのだから、装置をつけているのだから良くなるのであろうと思っている人もいますが、例えば塾に入れば必ず成績が上がるのか、習い事をすれば必ず身に付くのか。どうでしょうかそうではなくてそこにいて、かつコーチ何かのアドバイス、先生のアドバイスをしっかり聞いた上で当然、普段からの努力があり、そして成果がでると言うことだと思います。

大人の場合は、マイオブレースの治療だけでは、必ずしもそんなに良くはならないです。やはりどうしても針金やマウスピース等の歯を直接動かす器具を装着してやっていく必要があり、なおかつ、舌や口の周りの筋肉の運動のトレーニングをしていくと言うことなのです。

このように開口の場合は、単に装置が治していると言うよりも、トレーニングをしっかり本当に理解して、その必要性を感じてもらい、行動したかどうかが最終的な結果に大きく影響与えているため、歯科医師の単なる技術だけで治っているわけではないと言うことなのです。ですから難しいのです。